AIカメラ・製品技術
- AIカメラ
AIカメラとは、人工知能(AI)による画像認識機能を搭載し、人や障害物などの対象を自動で検知・警報するカメラです。フォークリフトや建設機械に後付けして、接触事故の防止に活用されます。
- 人検知AI(ひとけんちエーアイ)
人検知AIとは、ディープラーニングで学習したAIが映像の中から「人」だけを識別して検知する技術です。荷物やパレット、柱などには反応しないため、誤報を抑えて本当に必要な警報だけを出せます。
- エッジAI
エッジAIとは、クラウドに映像を送らず、カメラや車載端末側でAI処理を完結させる方式です。通信環境に左右されず、検知から警報までの遅延が小さいことが特長で、車載の人検知カメラに適しています。
- ディープラーニング(深層学習)
ディープラーニングとは、人間の脳の神経回路を模した多層のニューラルネットワークで大量のデータを学習するAI技術です。人検知AIカメラでは、さまざまな姿勢・服装・体格の人を学習させることで検知精度を高めています。
- 誤検知・過検知(ごけんち・かけんち)
誤検知とは、人がいないのに警報が鳴るなど、検知対象でないものに反応してしまうことです。警報が頻発すると作業者が警報に慣れて反応しなくなるため、人だけを識別するAIの検知精度が安全対策の実効性を左右します。
- サーマルカメラ
サーマルカメラとは、物体が発する遠赤外線(熱)を映像化するカメラです。光のない夜間や粉じん・煙のある環境でも人や動物の熱を捉えられるため、夜間工事や鉱山、プラントなどで活用されます。
- バックカメラ(後方確認カメラ)
バックカメラとは、車両後方の映像を運転席のモニターに映し、後退時の死角を補うカメラです。フォークリフトやトラックの後退時の巻き込まれ・接触事故対策の基本となる装備です。
- 検知エリア(けんちエリア)
検知エリアとは、AIカメラが人などを検知して警報を出す範囲のことです。現場の通路幅や作業内容に合わせて距離・角度を調整することで、過剰な警報を抑えつつ必要な警報を確実に出す運用ができます。
- 無線(ワイヤレス)カメラ
無線カメラとは、カメラとモニターの間の映像伝送を無線で行うカメラです。配線工事が難しいクレーンのブーム先端や車両間でも設置でき、クレーン用ズームカメラなどで採用されています。
フォークリフト
- フォークリフト
フォークリフトとは、車体前面のフォーク(ツメ)を油圧で昇降させ、パレットに載せた荷物を持ち上げて運搬する荷役車両です。運転には最大荷重に応じて技能講習修了などの資格が必要です。
- カウンターバランス式フォークリフト
カウンターバランス式フォークリフトとは、車体後部のカウンターウェイト(おもり)で荷物との重量バランスを取る、最も一般的なタイプのフォークリフトです。座って操作し、屋外・屋内を問わず幅広い現場で使われます。
- リーチ式フォークリフト
リーチ式フォークリフトとは、マストやフォークが前方へ伸びる(リーチする)構造を持ち、立ち乗りで操作する倉庫向けのフォークリフトです。小回りが利き、狭い通路でのラック作業に適しています。
- マスト
マストとは、フォークリフト前部にある、フォークを昇降させるための支柱構造です。荷物とともに前方視界を遮る要因になるため、マストによる死角対策としてカメラの活用が有効です。
- パレット
パレットとは、フォークリフトのフォークを差し込んで荷物をまとめて運ぶための荷役台です。木製・樹脂製・金属製などがあり、物流現場の標準的な荷役単位となっています。
- 死角(しかく)
死角とは、運転席から直接目視できない範囲のことです。フォークリフトでは積んだ荷物・マスト・車体後方が主な死角となり、後退時や旋回時の接触事故の大きな原因になるため、カメラやAI検知による視界補助が推奨されます。
- 後輪操舵(こうりんそうだ)
後輪操舵とは、フォークリフトが後輪で舵を切る操舵方式のことです。小回りが利く一方、旋回時に車体後部が大きく外側へ振れるため、周囲の作業者との接触に注意が必要です。
- テールスイング
テールスイングとは、後輪操舵のフォークリフトが旋回する際に、車体後部が外側へ大きく張り出す動きのことです。旋回時に周囲の作業者や構造物と接触・挟まれ事故を起こす典型的な原因です。
- フォークリフト運転技能講習
フォークリフト運転技能講習とは、最大荷重1トン以上のフォークリフトを運転するために必要な、労働安全衛生法に基づく講習です。最大荷重1トン未満の場合は特別教育の修了が必要です。
建設機械・クレーン
- 建設機械(建機・重機)
建設機械とは、油圧ショベルやホイールローダー、ブルドーザーなど建設工事に使われる機械の総称です。機械の作業半径内への立ち入りによる接触災害が多く、人検知カメラなどによる接近検知対策が広がっています。
- ラフテレーンクレーン(ラフタークレーン)
ラフテレーンクレーンとは、1つの運転席で走行とクレーン操作の両方を行う自走式クレーンです。大型タイヤで不整地でも走行でき、通称「ラフター」と呼ばれ、建設現場で広く使われています。
- アウトリガー
アウトリガーとは、クレーンや高所作業車の作業時に車体側方へ張り出して機体を安定させる支持装置です。張り出し不足や地盤の不良は転倒事故の原因となります。
- 玉掛け(たまかけ)
玉掛けとは、クレーンのフックに荷を掛けたり外したりする作業のことです。吊り荷の落下災害に直結するため、吊り上げ荷重1トン以上のクレーン等で玉掛け作業を行うには玉掛け技能講習の修了が必要です。
- 吊り荷(つりに)
吊り荷とは、クレーンで吊り上げている荷物のことです。吊り荷の下への労働者の立ち入りは労働安全衛生規則で原則禁止されており、落下や振れによる災害の防止が重要です。
- ブーム
ブームとは、クレーンが荷を吊るために伸縮・起伏させる腕の部分です。ブーム先端にカメラを設置すると、吊り荷やフックの状態を運転席から直接確認でき、玉掛け作業や巻き取り作業の安全性が向上します。
- 誘導員(合図者)
誘導員とは、クレーンや車両の運転者に合図を送り、周囲の安全を確認しながら作業を誘導する作業者です。運転者から見えない範囲を補う重要な役割を担います。
法令・制度
- NETIS(新技術情報提供システム)
NETISとは、国土交通省が運用する「新技術情報提供システム(New Technology Information System)」のことです。登録された新技術を公共工事で活用すると、工事成績評定で加点評価の対象となる場合があります。TCIのAI検知カメラ(登録番号KT-240077-A)とクレーン用ズームカメラ(登録番号KT-260016-A)はNETIS登録技術です。
- 労働安全衛生法(ろうどうあんぜんえいせいほう)
労働安全衛生法とは、職場における労働者の安全と健康の確保、快適な職場環境の形成促進を目的とした日本の法律です。フォークリフトやクレーンの資格・点検・作業計画などの義務は、この法律と関係法令(労働安全衛生規則など)で定められています。
- 作業計画(車両系荷役運搬機械等)
作業計画とは、労働安全衛生規則に基づき、フォークリフト等の車両系荷役運搬機械を用いる作業の前に定める運行経路や作業方法の計画です。事業者には作業計画の作成と関係労働者への周知が義務付けられています。
- 特定自主検査(とくていじしゅけんさ)
特定自主検査とは、フォークリフト等について労働安全衛生法で義務付けられた、有資格者による年1回の詳細な検査です。検査後は検査済標章(ステッカー)を機体に貼付する必要があります。
- 始業前点検(しぎょうまえてんけん)
始業前点検とは、その日の作業を開始する前に行う機器の点検のことです。フォークリフトでは制動装置・ハンドル・荷役装置等の点検が労働安全衛生規則で義務付けられています。
- 労働災害(労災)
労働災害とは、業務に起因して労働者が負傷・疾病・死亡することです。厚生労働省の労働災害統計では、フォークリフトによる労働災害は全国で毎年約2,000件発生しています。
安全管理
- リスクアセスメント
リスクアセスメントとは、職場に潜む危険性・有害性を特定し、リスクの大きさを見積もって対策の優先度を決める安全管理手法です。労働安全衛生法で実施が努力義務とされています。
- KY活動(危険予知活動)
KY活動とは、作業開始前に現場や作業に潜む危険を予知し、対策を話し合って行動目標を定める活動です。「危険(Kiken)予知(Yochi)」の頭文字からKYと呼ばれます。
- ヒヤリハット
ヒヤリハットとは、事故には至らなかったものの「ヒヤリ」「ハッと」した危険な出来事のことです。重大事故の予兆として収集・分析し、事故が起きる前に対策へつなげることが重要とされています。
- ハインリッヒの法則
ハインリッヒの法則とは、「1件の重大事故の背後には29件の軽微な事故があり、その背後には300件のヒヤリハットがある」という労働災害の経験則です。ヒヤリハット段階での対策の重要性を示す法則として広く知られています。
- 挟まれ・巻き込まれ災害(はさまれ・まきこまれさいがい)
挟まれ・巻き込まれ災害とは、機械や車両と構造物の間などに身体が挟まれる労働災害です。フォークリフト災害の中でも死亡事故につながりやすい類型で、後退時・旋回時の接触防止対策が特に重要です。
- 歩車分離(ほしゃぶんり)
歩車分離とは、工場や倉庫の構内で歩行者の通路とフォークリフト等の走行路を分ける安全対策です。接触事故防止の基本対策とされ、AIカメラなどの設備対策と組み合わせることで効果を高められます。
- 指差呼称(しさこしょう)
指差呼称とは、確認する対象を指で差し、声に出して確認する安全確認手法です。意識レベルを高めて確認の誤りを減らす効果があるとされ、日本の鉄道業から広まりました。
防犯・盗難対策
- CANインベーダー
CANインベーダーとは、自動車の配線(CAN信号線)に外部から不正アクセスし、ドアの解錠やエンジン始動を行う自動車盗難の手口です。バンパー内などの配線から侵入されるため、物理的・電子的な複合対策が推奨されます。
- リレーアタック
リレーアタックとは、スマートキーが発する微弱な電波を特殊な機器で中継(リレー)し、キーが車両の近くにあるように誤認させて解錠・始動する自動車盗難の手口です。キーを電波遮断ケースに保管するなどの対策が有効です。
- イモビライザー
イモビライザーとは、正規のキーに埋め込まれたIDコードと車両側のコードが一致しない限りエンジンが始動しない電子的な盗難防止装置です。
- PTO(パワーテイクオフ)
PTOとは、エンジンの動力を取り出して荷台のダンプやクレーン、ミキサーなどの作業装置を動かす動力取出装置(Power Take-Off)です。トラックの架装物を動かすための基本機構です。
本用語集は一般的な業界用語・法令用語の解説です。法令の適用条件・資格要件の詳細は、必ず最新の法令・厚生労働省等の公的情報をご確認ください。
