
「なぜトヨタ車の盗難被害をよく聞くの?」そんな疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。実際のニュースでも、トヨタ車の盗難事件が頻繁に報道されています。今回は、トヨタ車が狙われやすいと言われる理由を詳しく解説し、最低限知っておきたい対策についてもご紹介します。

目次
トヨタ車盗難の現状

警察庁統計が示す深刻な実態
警察庁発表の「令和6年中における車名別盗難台数の状況」によると、自動車盗難の上位を圧倒的にトヨタ車が占めています。
令和6年(2024年)車名別盗難台数
- 1.ランドクルーザー(トヨタ):1,064台
- 2.プリウス(トヨタ):539台
- 3.アルファード(トヨタ):488台
- 4.レクサスLX(トヨタ):230台
- 5.ハイエース(トヨタ):170台
盗難の手口が巧妙化!?
従来の「鍵を壊して盗む」方法から、電子機器を使った高度な手口が増加しています。特にスマートキー搭載車両を狙った「リレーアタック」や、車両の電子システムに侵入する「CANインベーダー」などの新しい手口が確認されています。
なぜトヨタ車は狙われやすいのか?5つの理由

海外での高いブランド価値と需要
トヨタは世界販売台数で長年トップクラスを維持しており、海外でのブランド価値が非常に高いメーカーです。特に以下の理由で海外での需要が高くなっています。
- 信頼性への評価: 「Toyota Quality」として世界的に認知
- リセールバリューの高さ: 中古車でも価値が下がりにくい
- メンテナンス性: 世界各地でサービスを受けやすい
海外市場での人気
- 東南アジア諸国でのシェア拡大
- 中東地域での富裕層からの支持
- アフリカ大陸での耐久性評価
盗難車両は海外に不正輸出されるケースが多く、海外での需要の高さが盗難のリスクを高める要因となっています。
国内での高い市場シェア
トヨタは日本国内で約30%の市場シェアを持つ最大手自動車メーカーです。この高いシェアは、犯罪者にとって以下のメリットをもたらします:
目立ちにくさ
- 街中で最も多く見かける車種のため、盗難後も怪しまれにくい
- 同じ車種が多数存在するため、特定されにくい
部品の流通しやすさ
- 正規部品の流通量が多いため、盗難部品が紛れやすい
- 修理需要が高く、部品の転売が容易
情報の蓄積
車種が多いため、盗難手口の研究や情報共有が進みやすい。
車種の多様性と幅広い価格帯
トヨタは軽自動車から高級車まで幅広い車種を展開しており、様々な犯罪者のニーズに対応できる車種が揃っています:
高級車セグメント
- レクサス各車種:海外富裕層向け
- アルファード・ヴェルファイア:アジア圏での人気
大衆車セグメント
- プリウス:ハイブリッド技術への注目
- アクア:コンパクトハイブリッドの需要
SUVセグメント
- ハリアー:都市型SUVとしての人気
- ランドクルーザー:世界的な信頼性で中古でも高値
ハイブリッド技術への関心
トヨタはハイブリッド技術のパイオニアとして知られており、この技術への関心が盗難リスクを高めています。
技術的価値
- 世界初の量産ハイブリッド車「プリウス」の技術
- 他社が追随する先進技術の蓄積
- 環境技術への世界的な注目
部品の価値
- 制御システムの解析価値
- ハイブリッドバッテリーの高額な取引価格
- モーター類の技術的価値
確立された転売ルートの存在
長年にわたるトヨタ車の人気により、盗難車両や部品の転売ルートが確立されていると考えられます:
海外輸出ルート
- コンテナでの不正輸出
- 正規輸出を装った偽装輸出
- 現地での身元洗浄システム
国内転売ルート
- 解体業者への売却
- 部品単位での販売
- オンラインでの個人売買
最低限やっておきたい盗難対策

スマートキーの管理
- 玄関から離れた場所での保管
- 電波遮断ポーチの使用
- 金属製の容器での保管
駐車場所の選択
- 明るく人通りの多い場所
- 防犯カメラ設置済みの駐車場
- 管理人のいる駐車場の利用
物理的な防犯装置
- ハンドルロック
- タイヤロック
- 警報装置
ひとつの対策だけでは盗難を完全に防ぐのは難しく、複数の防犯手段を組み合わせることが被害抑止には欠かせません。ただし、こうした対策を講じていても、現在の巧妙化した手口の前では完全に防ぐのが難しいのが実情です。
世代「ブラックセキュリティ」の登場

ここまで、トヨタ車の盗難実態について詳しく紹介してきました。しかし、一個人で対策するには多大な時間と労力がかかります。
だからこそ、「盗まれる前に防ぐ」ための防犯装置の導入がますます重要になっています。
株式会社TCIが開発する最新の車両盗難防止システム「ブラックセキュリティ」を開発いたします。
ブラックセキュリティシステムについては詳細を改めて紹介致します。

まとめ:自動車盗難から愛車を守るために
2024年の統計では、盗難車種トップ10のうち8車種がトヨタ車という深刻な状況です。
その背景には、以下のような複合的な要因があります。
- 海外での高いブランド価値と需要
- 国内での高い市場シェア
- 多様な車種ラインナップによるターゲットの多さ
- ハイブリッド技術など先進装備への注目
- 組織的な転売・輸出ルートの存在
これらの要因により、特にランドクルーザー・アルファード・プリウスなどは窃盗団にとって「狙いやすく、売りやすい」車となっています。しかし、盗難リスクはトヨタ車に限った話ではありません。「自分の車は大丈夫」という思い込みこそが最も危険です。大切な愛車を守るために、今日からできる対策から始めていきましょう。
車両盗難の最新手口や効果的な対策、盗難保険については、以下の関連記事で詳しく解説していますので、ぜひご参照ください。