INFORMATION

新着情報

車両盗難対策完全ガイド:CANインベーダーなど最新手口と効果的な防犯策

CANインベーダーなど最新手口と効果的な防犯策

はじめに:増加する車両盗難の実態

近年、日本全国で車両盗難が急増しています。警察庁の統計によると、2024年の車両盗難件数は前年比15%増加し、特に高級SUVや人気車種を狙った組織的な犯行が目立つようになっています。盗難された車両の多くは海外に不正輸出され、その手口も従来の物理的な手段から、最新テクノロジーを駆使した巧妙な方法へと進化しています。

特に注目すべきは、従来のイモビライザーやセキュリティシステムを無効化できる「CANインベーダー」などの電子機器を使用した盗難の増加です。

2025年5月14日に、大阪市西成区でトヨタの高級車「アルファード」の窃盗未遂事件が発生しました。
この事件で「CANインベーダー」と呼ばれる装置を使用し、窃盗を試みたとみられています。

参照記事:防犯カメラに一部始終 アルファード窃盗未遂 防犯ブザーに気付いた被害者が追いかける(関西テレビ)

この記事では、「CANインベーダー」をはじめとした、これらの最新手口とその対策について詳しく解説します。

最新の車両盗難手口

車両盗難手口

CANインベーダーとは

CANインベーダーは、車両の制御システムに直接アクセスして操作するための不正ツールです。CAN(Controller Area Network)バスは、現代の自動車内でエンジン制御ユニット、ドアロック、イモビライザーなどの電子制御ユニット間の通信を担うネットワークです。

CANインベーダーは以下のような手順で使用されます:

  1. 車両の診断ポート(OBDポート)に接続
  2. セキュリティシステムをバイパス
  3. エンジン始動や施錠システムの制御信号を送信
  4. 数分以内に車両を盗難


このデバイスはオンラインマーケットプレイスで「車両診断ツール」として流通していることもあり、入手が比較的容易であることが問題となっています。

リレーアタック

スマートキーを持つ現代の車両に対して特に効果的な「リレーアタック」も増加傾向にあります。これは:

  1. 車両所有者のスマートキーからの信号を特殊な装置で増幅
  2. その信号を車両近くの共犯者に中継
  3. 車両に対してキーが近くにあるように偽装
  4. 車両のロックを解除しエンジンを始動


この手口の怖い点は、所有者が自宅内にいる間でも、玄関近くに置かれたキーの信号が盗まれる可能性があることです。

キーレスエントリーの脆弱性を突く手口

近年の高級車によく採用されているキーレスエントリーシステムには、以下のような脆弱性を突く手口が存在します:

  • ローリングコード傍受攻撃: キーレスエントリーの暗号化信号を傍受し、解読して複製する方法
  • ジャミング攻撃: 所有者がリモコンでロックするときに妨害電波を発信し、実際にはロックされていない状態を作り出す手法


2023年に東京都内で発生した高級SUV連続盗難事件では、このような電子的手法が使われていたことが警視庁の調査で判明しています。

物理的な侵入手段

ハイテク機器を使用した手口が増えていますが、従来の物理的手法も依然として使われています:

  • ガラス破り: 窓ガラスを割って侵入する古典的な手法
  • ドアこじ開け: 特殊工具でドアをこじ開ける手法
  • トランクからの侵入: トランクを解錠し、後部座席から車内に侵入する方法

実際の被害事例

2024年4月、神奈川県横浜市で発生した連続車両盗難事件では、レクサスLXやトヨタ・ランドクルーザーなど高級SUVが集中的に狙われました。防犯カメラの映像分析から、犯人グループはCANインベーダーを用いて約60秒でエンジンを始動させ、盗難に成功していたことが判明しています。

また、2024年1月に名古屋市で発生した事例では、駐車場に停めていた車両がリレーアタックにより盗まれました。所有者は車両から約20メートル離れたカフェにスマートキーを持って滞在していましたが、信号増幅装置によりキーが近くにあるよう偽装されました。

東京都内のマンション駐車場では、2023年後半から2024年初頭にかけて、複数の輸入車が集中的に盗難被害に遭いました。調査の結果、犯人グループは専用のキーレスシステム解析装置を使用していたことが判明しています。

効果的な車両盗難対策

車両盗難対策イメージ

電子的対策

CANインベーダーやリレーアタックなどのハイテク盗難に対して効果的な電子的対策を紹介します:

  1. RFIDブロッキングポーチの使用
    • スマートキーをRFID遮断素材でできたポーチに保管することで、リレーアタックを防止
    • 自宅では玄関から離れた場所に保管するか、金属製の容器に入れる
  2. OBDポートプロテクター
    • CANインベーダーからのアクセスを物理的に防ぐ装置
    • 専用のロック機構付きカバーで診断ポートを保護
  3. 追加のイモビライザー
    • 純正セキュリティに加え、アフターマーケットの高性能イモビライザーを追加
    • CANバス上の通信を監視し、不正なコマンドをブロックする最新システム
  4. GPSトラッカー
    • 盗難時に車両の位置をリアルタイムで追跡可能
    • スマートフォンアプリと連携し、異常な移動を検知すると通知を送信

物理的対策

電子的対策と合わせて、物理的な盗難防止策も重要です:

  1. ハンドルロック
    • 視認性が高く、犯罪抑止効果がある
    • 切断困難な強化スチール製を選ぶことがポイント
  2. シフトロック
    • ギアシフトを固定し、車両を動かせないようにする装置
    • アクセルとブレーキペダルを同時にロックするタイプもある
  3. タイヤロック
    • タイヤを固定して走行不能にする装置
    • 駐車場での長期駐車時に特に効果的
  4. 防犯カメラの設置
    • 自宅駐車場やガレージに設置
    • モーション検知機能付きで、不審な動きがあると通知

日常的な習慣づけ

以下の日常的な習慣は、車両盗難リスクを大幅に低減します:

  1. 駐車場所の選択
    • 可能な限り明るく人通りのある場所、または監視カメラ付きの駐車場を選ぶ
    • 長時間駐車する場合は有料の管理駐車場を利用
  2. 貴重品を車内に置かない
    • 車上荒らしが車両盗難につながることも
    • バッグや電子機器など価値のあるものは必ず持ち出す
  3. ダブルチェックの習慣
    • 車を離れる際は必ずロックを確認(ハンドルを引いて確認)
    • リモコンでロックした後、実際にロックされているか再確認
  4. キーの管理
    • スマートキーは自宅の玄関付近に置かない
    • 予備キーは安全な場所に保管し、車内に隠さない

車両盗難保険の重要性

どれだけ対策を講じても、完全に盗難リスクをゼロにすることはできません。そのため、車両保険(任意保険)の「車両盗難特約」への加入を強くお勧めします。

特に注意すべき点:

  • 一般的な自動車保険の車両保険では、盗難が自動的に補償されるわけではない
  • 車両盗難特約に加入しているか確認が必要
  • 高額車両の場合、補償額に上限がある場合も
  • 車内の私物は通常補償対象外のため、別途動産保険などの検討を

まとめ:複合的な対策で愛車を守る

車両盗難対策で最も重要なのは、単一の対策に頼らず、複数の防御層を組み合わせることです。

  1. 電子的対策 でハイテク犯罪に備え
  2. 物理的対策 で直接的な侵入を阻止し
  3. 日常的な習慣 でリスクを低減し
  4. 保険 で万が一に備える


この「多層防御」アプローチにより、愛車を守る効果を最大化できます。車両盗難の手口は日々進化していますが、最新の対策情報を常にアップデートし、油断せずに防犯意識を持ち続けることが大切です。

あなたの大切な車を犯罪から守るため、今日からできる対策を始めてみませんか?

新世代「ブラックセキュリティ」の登場

ブラックセキュリティシステム新登場

以上、さまざまな対策などをご紹介してきましたが、犯罪手口の巧妙化により、対策をしてもしきれない現状があります。
そんな車両盗難に終止符をうつ装置として、株式会社TCIで発売されるブラックセキュリティがおすすめです。

機能詳細は一切非公開で、遠隔で「車両の始動停止」が実現可能。大切な愛車を盗難から守ります。

ブラックセキュリティシステムは詳細を改めて紹介致します。