
近年、カーナビやホイール、触媒などの車両パーツ盗難が全国で急増しています。特にカーナビ盗難は2024年に入って前年比30%増と深刻な状況です。
この記事では、最新の車両盗難・カーパーツ盗難の実態と、愛車を守るための具体的な防犯対策、おすすめの盗難防止グッズまで徹底解説します。

目次
カーナビ盗難・車両パーツ盗難の最新状況【2025年データ】
警視庁の最新統計によれば、2024年のカーナビ盗難件数は12,800件を超え、過去5年で最多を記録しています。特に高級車の純正カーナビや、人気車種の部品が標的となっています。
地域別の盗難発生状況
地域前年比増加率特に多い盗難種類関東+35%カーナビ、ホイール関西+28%触媒、カーナビ中部+22%ホイール、カーナビ九州+15%触媒、ヘッドライト
これまで都市部に集中していた被害が、最近では地方や郊外の住宅地にも拡大。駐車場や自宅前での被害が急増しているため、全ての車オーナーが注意すべき状況となっています。
狙われやすい車種とパーツランキング【2025年最新版】

盗難被害が多い車種ランキング
- トヨタ プリウス(特に30系、50系)
- 主に触媒コンバーターとヘッドライト
- 年間盗難件数:約2,100件
- レクサス NX/RX
- 主にカーナビと高級ホイール
- 年間盗難件数:約1,800件
- トヨタ アルファード/ヴェルファイア
- 主にカーナビとヘッドライト
- 年間盗難件数:約1,500件
- 日産 セレナ(特にe-POWER)
- 主にカーナビと電子部品
- 年間盗難件数:約1,200件
- ホンダ フィット(特にハイブリッド)
- 主に触媒コンバーター
- 年間盗難件数:約900件
盗まれやすいカーパーツとその市場価値
パーツ種類主な盗難対象車種被害件数闇市場価格カーナビレクサス、アルファード約5,300件10〜35万円触媒コンバータープリウス、フィット約4,200件5〜15万円高級ホイールレクサス、ドイツ車約3,800件セット15〜30万円LEDヘッドライトプリウス、高級車約2,500件ペアで10〜25万円
なぜこれらが狙われるのか? 換金性が高く、取り外しが比較的容易なパーツが主なターゲットです。特にカーナビは数分で取り外せて高額転売できるため、最も盗難が多発しています。
カーナビ盗難の手口と犯行時間帯【最新手口を解説】

よく使われる盗難手口
- ガラス破り侵入型
- 窓ガラスを割って車内に侵入
- 所要時間:約30秒〜1分
- 対策:ガラス強化フィルム、防犯アラーム
- ドア解錠型
- 特殊工具でドアロックを短時間で解除
- 所要時間:約1〜2分
- 対策:イモビライザー、セキュリティシステム
- プロフェッショナル解体型
- 専門知識を持った複数犯による組織的犯行
- カーナビを数分で取り外し
- 所要時間:約3〜5分
- 対策:カーナビロック、カーナビ盗難防止カバー
犯行の多い時間帯と場所
時間帯別の発生割合:
- 深夜0時〜3時:45%
- 早朝3時〜6時:28%
- 夜間21時〜0時:18%
- その他の時間帯:9%
場所別の発生割合:
- マンション駐車場:33%
- 路上駐車:29%
- 月極駐車場:18%
- 商業施設駐車場:12%
- その他:8%
特に防犯カメラのない場所や照明の暗い駐車スペースが集中的に狙われています。盗難犯は事前に下見をして、防犯対策が弱い車両を選んで犯行に及ぶケースが多いです。

車両盗難対策:おすすめ防犯グッズ5選【2025年版】
1. カーナビ盗難防止カバー・ロック
- カーナビを物理的に保護するカバーとロック機構
- 取り外しに時間がかかるため犯行を断念させる効果
- 価格帯:8,000円〜15,000円
おすすめポイント:
- 設置が簡単で後付け可能
- 見た目での抑止効果も高い
- コストパフォーマンスに優れる
2. 高性能カーセキュリティシステム
- 振動や衝撃を検知して警報を発する
- スマホと連携して異常を通知
- 価格帯:15,000円〜40,000円
おすすめポイント:
- 24時間監視体制が可能
- 遠隔操作やスマホ通知機能
- 犯行を初期段階で阻止できる
3. ダッシュカメラ(常時監視タイプ)
- 駐車中も常時録画を行うタイプ
- 動体検知機能付きで異常時に録画開始
- 価格帯:12,000円〜30,000円
おすすめポイント:
- 証拠映像を残せる
- 一部機種はクラウド保存で証拠隠滅防止
- 防犯ステッカーとの併用で抑止効果大
4. 触媒カバー・盗難防止ネット
- 触媒コンバーターを物理的に保護
- 特殊工具がないと取り外せない構造
- 価格帯:10,000円〜20,000円
おすすめポイント:
- プリウスなどのハイブリッド車に特に有効
- 設置は整備工場で30分程度
- 一度設置すれば長期間効果が持続
5. ホイールロック・セキュリティボルト
- 特殊な形状のボルトで取り外しを困難に
- 専用の工具がなければ外せない
- 価格帯:3,000円〜10,000円
おすすめポイント:
- 比較的安価で導入可能
- 見た目で盗難抑止効果
- 全てのホイールに取り付け可能
場所別・車種別 効果的な盗難対策方法
マンション駐車場での対策
- 照明の明るい場所を選ぶ
- 犯行を目立たせる効果あり
- 暗い駐車スペースは避ける
- 防犯カメラの見える位置に駐車
- 犯行を躊躇させる効果大
- カメラ周辺は被害率が40%減
- 複数の防犯対策を組み合わせる
- アラーム + 物理ロックの併用
- 防犯ステッカーの貼付も効果的
高級車オーナー向け対策
- 高度なセキュリティシステムの導入
- GPS追跡機能付きセキュリティ
- リモート監視・通知システム
- ガレージや管理された駐車場の利用
- 屋内駐車場の活用
- 24時間警備付き駐車場の使用
- 定期的なセキュリティ見直し
- 最新の盗難手口に合わせた対策
- プロフェッショナルによる防犯診断
ハイブリッド車・エコカー向け対策
- 触媒対策に重点を置く
- 触媒カバーやプロテクターの設置
- 盗難防止用の溶接や加工も検討
- 車体下部へのセンサー設置
- 触媒付近の振動や衝撃を検知
- 異常を即座に通知するシステム
- 駐車方法の工夫
- 車体下部へのアクセスを困難にする駐車
- 壁際や障害物近くへの駐車
盗難被害に遭った場合の対処法と保険
被害発生時の初動対応【3ステップ】
- 警察への被害届提出
- 盗難を発見したらすぐに110番
- 被害状況の詳細な説明と記録
- 被害届出証明書の発行依頼
- 保険会社への連絡
- 加入している自動車保険会社に連絡
- 車両保険の適用可否の確認
- 必要書類の準備(被害届出証明書など)
- 証拠の収集と保全
- 被害車両の様子を写真撮影
- 周辺の防犯カメラ有無の確認
- 目撃情報の収集
知っておくべき保険の知識
車両保険でカバーされる範囲:
- 車両本体の盗難:基本的にカバー
- カーナビなどの付属品:条件付きでカバー
- 後付けパーツ:申告が必要な場合あり
保険適用のポイント:
- 警察への被害届が必須
- 盗難発生から一定期間内の申告が必要
- 防犯対策実施で保険料割引の可能性あり
保険金請求の流れ:
- 保険会社に事故報告
- 必要書類の提出
- 調査・査定
- 保険金支払い
よくある質問(FAQ)
Q1: カーナビ盗難の前兆や不審な様子はありますか?
A: はい、以下のような前兆が報告されています:
- 車の周りをうろつく不審者
- ドアノブやウィンドウに小さなマーキング
- 近隣で同種の盗難が発生
- 車両を撮影している不審者
不審な様子を見かけたら、警察や管理会社に連絡することをおすすめします。
Q2: カーナビ盗難防止のための最も費用対効果の高い対策は?
A: 複数の対策の組み合わせが効果的です:
- カーナビ盗難防止カバー(約1万円)
- 防犯ステッカーの貼付(数百円)
- ダッシュボードへのダミーLED設置(千円程度)
これら3点で総額1.5万円程度。カーナビ交換費用(20万円以上)と比較すれば、非常に費用対効果が高いといえます。
Q3: 盗難保険は加入すべきですか?
A: 特に以下に該当する方は加入をおすすめします:
- 高級車・人気車種の所有者
- 路上駐車や屋外駐車場を利用している方
- 盗難多発地域にお住まいの方
保険料の増加分と盗難リスク・被害額を比較して判断するとよいでしょう。
Q4: DIYでできる盗難対策はありますか?
A: 以下はDIYで実施可能な対策です:
- ステアリングロックの設置
- 防犯ステッカーの貼付
- ダッシュボードカバーの使用
- 駐車位置の工夫(明るい場所、防犯カメラの見える位置)
専門知識が必要な対策は、プロに依頼することをおすすめします。
新世代「ブラックセキュリティ」の登場

以上、さまざまな対策などをご紹介してきましたが、犯罪手口の巧妙化により、対策をしてもしきれない現状があります。
そんな車両盗難に終止符をうつ装置として、株式会社TCIで発売されるブラックセキュリティがおすすめです。
機能詳細は一切非公開で、遠隔で「車両の始動停止」が実現可能。大切な愛車を盗難から守ります。
ブラックセキュリティシステムは詳細を改めて紹介致します。

まとめ:愛車を盗難から守るために
カーナビ盗難を含む車両パーツの盗難は年々増加しており、手口も巧妙化しています。しかし、適切な対策を講じることで、被害リスクを大幅に減らすことが可能です。
盗難対策の基本3原則
- 見せる防犯:防犯ステッカーやロックなど、盗難犯に「この車は守られている」と思わせる対策
- 物理的防犯:実際に盗難を困難にする物理的な障壁の設置
- 電子的防犯:アラームやGPS追跡など、盗難を検知・追跡するシステム
これら3つの対策をバランスよく組み合わせることで、最も効果的な防犯が実現します。
大切な愛車を守るために、この記事で紹介した対策を参考に、今日からできる防犯対策を始めてみてください。
車両盗難やカーナビ盗難に関するご質問があれば、コメント欄でお気軽にお尋ねください。最新情報は随時更新していきます。
【参考情報】
- 警視庁犯罪統計資料(2024年10月発表)
- 自動車盗難等防止協会「2024年盗難動向レポート」
- 全日本損害保険協会「自動車盗難事例集2025」